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新人開幕スタメンも、いきなり2失策…DeNA林琢真が振り返る1年目「ミスであんなに盛り上がるなんて」「ここまでやれるとは想像していなかった」

posted2023/11/27 11:00

 
新人開幕スタメンも、いきなり2失策…DeNA林琢真が振り返る1年目「ミスであんなに盛り上がるなんて」「ここまでやれるとは想像していなかった」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

駒澤大学から2022年ドラフト3位でDeNAに入団した林琢真。1年目の今年を振り返った

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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JIJI PRESS

 突然襲ったプロの洗礼――。

 横浜DeNAベイスターズのルーキー・林琢真は、悔しさを漂わせ苦笑しながら次のように語った。

「まさか自分のミスで、球場があんなに盛り上がるなんて思いもしなかったんです」

開幕戦スタメンデビューで2失策

 3月31日の阪神とのシーズン開幕戦(京セラドーム)、林は新人でありながら2番・サードでスタメンに抜擢された。高まる胸の鼓動。幼いときから夢見ていたプロ野球の舞台に気分はアップし、緊張感もあまり感じずにプレーすることができていた。あの瞬間までは……。

 2回裏、無死二、三塁の場面、森下翔太が三塁線へゴロを転がすと、捕球に入った林はファンブルし、エラーを喫してしまう。その瞬間、阪神ファンで埋まったスタンドから地鳴りのような大歓声が起こったのだ。

「えっ、エラーひとつでこんなに喜ぶんだって、びっくりしたんですよ。学生のときは、観客はそれほどいなかったですし、エラーをすれば味方の応援席からため息が聞こえるぐらいだったのが、あの初めての状況に圧倒されてしまって……」

 この展開からDeNAは先制点を与えてしまい、開幕戦を落としている。リズムを崩した林は悪送球もあり、デビュー戦で2つのエラーを犯してしまう悔しいスタートとなった。

良くも悪くもたくさん失敗をしましたけど…

「これがプロの世界なんだと強く感じました」

 自らを戒めるような口調で、林はそう言った。

 華やかさの裏にあるプロの残酷さをいきなり突きつけられた林ではあるが、今シーズンの働きぶりを振り返れば、新人として特筆すべきものだったと言える。開幕スタメンはもちろん、1、2番という難しい打席を任され、また守備では本職のセカンドに牧秀悟が鎮座していることで、ほとんど経験のないショートやサードに入るなど、未知の領域をかき分けるように1年目をサバイブした。

【次ページ】 宮﨑敏郎からのアドバイス

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