19歳の怪物がNBAデビュー。超大型新人が見せた才能と可能性。

　NBA中が注目するなか、フランス出身のルーキー、ウェンビーこと、ビクター・ウェンバンヤマが、サンアントニオ・スパーズの一員としてNBAデビューした。NBAには毎年、世界中から才能ある若者たちが入ってくるが、その中でも彼は別格だ。224cmの長身でオールラウンドのスキルや機敏性を備えていて、賢く、向上心も高い。フランスでプレーしていた昨季から、NBA界隈ではレブロン・ジェームズ以来の逸材として注目されていた。

　開幕序盤では試合を通して支配するほどの活躍はできていないが、それでもちょっとしたプレーに、その才能が感じられ、異次元の選手であることは、一目見ればわかる。2m以上の大男が揃ったNBAでも頭ひとつ抜ける高さや縦横に伸びる長い腕があるうえに、サイズを感じさせない滑らかな動きがある。オフェンス面ではまだ上達の余地はあるとはいえ、ディフェンスでの存在感は抜群。特に圧巻なのはブロックで、普通なら届くはずがない距離から相手に迫り、空中高くに上がったはずのシュートさえも叩き落とす。