即プロよりむしろ…4年後の未来に胸躍る？ 現地記者が明かす甲子園“大学野球で活躍しそうな”隠れた逸材5人《野手編》

　何度もリーグ戦を制覇したことのある大学の監督が、こんなことを話してくれたことがある。

「これは本音の部分なんで、あんまり大きな声じゃ言えないんですけど、正直、大学では、２年生までが勝負なんです。２年を終えるまでに頑張って、３年の春からユニフォームを着られないと、どうしてもだんだんくすんで見えてしまう。もちろん３年間コツコツ努力して、４年生からメンバーに入る立派な学生もいますけど、下に、２年生、１年生がいると、どうしても彼らのほうがフレッシュに見えてしまうんですね。特に、内野手、外野手は人数も多いですから」

【1】日大三高・森山太陽遊撃手「安心して見られるショート」

  夏の甲子園に出てくる内野手は、毎年、びっくりするぐらい上手い。

  今年もまさにそうだったのだが、その中で「こんなに安心して見ていられる高校生ショートも珍しいなぁ」と思って感心したのが、日大三高・森山太陽遊撃手（３年・178cm75kg・右投右打）だ。

【1】日大三高・森山太陽遊撃手（３年・178cm75kg・右投右打）　©JIJI PRESS

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　ことさら、スピードを主張して動くような幼さがない。この打球なら、ほら、これぐらいのスピードで動作をすれば、ちょうどアウトにできるんですよ……まるで見ている者にそんな説明をしながらフィールディングをしているような安定感が、なんとも大人っぽい。

　180cm近くあると、大きく動いた時の、足元のプレーが危なっかしくなるものだが、彼の裾さばき、グラブさばきにはそれがない。プロでいえば、源田壮亮選手（西武）の安心感だ。これだけの守備力があれば、バットのほうは、痛烈なピッチャー返し、センター返しの技術だけあれば、それで十分だ。

【2】聖光学院高・高中一樹遊撃手「華麗でスピーディー」

　内野手なら、もう一人、聖光学院高・高中一樹遊撃手（３年・177cm76kg・右投右打）。日大三高・森山遊撃手とは対照的な、華麗でスピーディーなフィールディングスタイルの遊撃手だ。

　高中遊撃手の場合は、昨年夏から二塁手として出場していた頃から注目されていた選手だし、ジャストミート能力の高い打に、走れる魅力も兼備。おそらく、プロも放ってはおかないだろう。

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