ショートは誰になるのか？　と追及すると、「残念ながら、与えられた選手リストには遊撃手が含まれていません。遊撃手は、内野手として重要なポジションの1つであり……」とショートについて説明されてしまった。どうやらそれぞれの内野手が「内野の中でどこをメインに守るか」についてはインプットされていないようだ。

ショート起用が見込まれる源田　©Hideki Sugiyama

　“不在”でいうと、昨季日本人シーズン本塁打記録を塗り替えた“村神様”こと村上宗隆がスタメンに名を連ねていないのも気になる。

村上不在は「データの古さ」が原因？

　ChatGPT監督、なぜ村上選手をスタメン入りさせなかったんですか？

「スタメンには選ばれていませんが、村上宗隆選手も実績豊富な選手の一人であり、代表チームでの活躍も期待される選手です。ただし、スタメンに選ばれる選手は、その試合の対戦相手やチーム戦略など様々な要素を考慮して決定されるため、今回は他の選手が選ばれたということになると思います。」

　割と一般論ではぐらかされた印象だが、前出の深津氏によると、ChatGPTの基になっているデータが2021年時点とのことなので、このあたりに原因がありそうだ。試しに56本塁打を放った昨シーズンの成績を聞いてみた。

「私は2023年2月までの情報しか持っていませんので、2022年シーズンの成績をお伝えすることはできません。申し訳ありません。」

©Hideki Sugiyama

　2023年2月までの情報だったら、2022年のこともわかるのでは？　と理由が理由になっていない気もするが、2022年の村上選手の活躍を知らないことだけは、はっきりと分かった。もしかしたら昨季カージナルスで出場試合数を倍増させたラーズ・ヌートバー選手が不在なのも、このあたりの「データの古さ」に理由があるのかもしれない。

ダルビッシュは「経験豊富なベテランであるため…」

30名の選手の中で最年長のダルビッシュ有　©Hideki Sugiyama

　気になる先発投手にはダルビッシュ有投手の名前を挙げていた。MLB組で唯一、17日の宮崎キャンプから合流した右腕に、こう期待を寄せる。

「ダルビッシュ有投手は、世界的にもトップクラスの技術を持った投手の一人であり、幅広いバリエーションの球種を駆使して、打者を翻弄することができます。また、制球力が非常に高く、変化球のキレが鋭いことでも知られています。さらに、経験豊富なベテランであるため、大舞台でのプレッシャーにも強く、チームを引っ張っていくリーダーシップも発揮できることから、日本代表のエースとして活躍することが期待されています。」

　長年活躍を続けてきたダルビッシュについての説明は、野球を詳しくない人にこのまま読み上げるだけでも問題なく伝わるくらいよくまとまっている。最新の情報や野球用語には若干疎いが、評価の定まった過去の事象については得意というのが現時点での印象だ。しかし、今後野球ファンとの会話を重ねていくことでその知識もアップデートされ、トレンドにも対応するような進化をしていくかもしれない。

　これまで挙げてきた素晴らしい選手たちを揃えた日本代表は優勝できるのか。続けてChatGPTに優勝の可能性を問うた。

　＜続く＞