前述した12分の久保のインターセプトは、まさにリーガでの経験から身につけたものだ。相手右サイドへのパスコースを切りつつ、CBが中を通してきたパスを見事に予測してカウンターに繋げた。少なくとも常に2、3人の相手のポジションを把握、パスコースを限定していく。

　ただ、例えば久保が一番活きるのは、狭い局面や短い距離感での臨機応変さ、即興でのパス交換だろう。鎌田とは通じるものがあるのか――そのようなシーンも見られたが、全体を通じてみると数少なかった。

長友が前日練習で「CLに参加したい奴は誰だ？」

　触れておきたいのは、冒頭15分が公開された前日練習である。

「チャンピオンズリーグに参加したい奴は誰だ？」と長友佑都の声が響いた。

　所謂“鳥かご”というパス回し、3グループに分かれて行われたが、チーム分けの際、〈俺のグループは一番速いパス速度、短い距離感、少ないタッチ数でやるぞ。ついて来れるのか?!〉という意気込みの表れだっただろう。

　前述の「CL・ELリーガー」の大半とともに柴崎岳、原口元気、谷口彰悟を入れたグループのプレーはサッカー好きには目の保養とも言えるレベルだった。欲を言えば、試合の中でも目まぐるしくパスが回る、即興の連続のようなプレーを繰り広げる時間も撮影したい。

　W杯メンバー26人発表前では最後の試合となるキリンチャレンジカップ2戦目、エクアドル戦での選手起用、コンビネーションに注目が集まる。

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