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〈新人王争い最終チェック〉セは巨人・大勢vs阪神・湯浅京己、パは西武・水上由伸のリリーフが圧倒的…もし大逆転候補を挙げるなら? 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byJIJI PRESS/Nanae Suzuki

posted2022/09/13 11:00

〈新人王争い最終チェック〉セは巨人・大勢vs阪神・湯浅京己、パは西武・水上由伸のリリーフが圧倒的…もし大逆転候補を挙げるなら?<Number Web> photograph by JIJI PRESS/Nanae Suzuki

西武・水上由伸や巨人の大勢など今季はリリーフ投手が活躍している

 ソフトバンクの柳町は一時期打撃ランキングに名前があったが、8月以降はコロナ感染もあり出場機会が減っている。同僚の野村勇が10本塁打しているのが目立つ程度か。夏以降、日本ハム上川畑が正遊撃手として台頭してきたものの、数字的には届かないか。

 パ・リーグは西武の水上が最有力。投手でも打者でも対抗馬が見当たらないのが現状だ。水上は33ホールドポイントで、32の同僚・平良海馬と最優秀中継ぎ投手のタイトルを争っている。タイトルを獲得すれば盤石だろう。

 昨年は、セが広島の栗林良吏、パはオリックスの宮城大弥だった。ただしセではDeNA牧秀悟、ヤクルト奥川恭伸、阪神の佐藤輝明、中野拓夢、伊藤将司、パでは日本ハムの伊藤大海と史上最多の6人もの「新人特別賞」が授与された。

 それに比べると今季はかなり寂しいが、ペナントレース最終盤で、少しでも数字を伸ばす新人が出てきてほしい。

村上はこの1週間で2本塁打、ただし打率は……

<NPB第24週の成績 2022年9月5日~9月11日>
〇セ・リーグ
ヤクルト5試3勝2敗0分 率.600
DeNA6試3勝3敗0分 率.500
巨 人6試3勝3敗0分 率.500
広 島6試3勝3敗0分 率.500
中 日6試3勝3敗0分 率.500
阪 神5試2勝3敗0分 率.400

 前週に引き続き、大勝ちも大負けもなく、もみ合う展開が続いている。首位を走るヤクルトには有利な展開だ。

・個人打撃成績10傑 ※RCは安打、本塁打、盗塁、三振、四死球など打撃の総合指標
ウォーカー(巨)26打11安3本7点1盗 率.423 RC9.53
阿部寿樹(中)17打9安1本3点 率.529 RC8.26
吉川尚輝(巨)25打9安2本2点1盗 率.360 RC5.97
坂倉将吾(広)23打9安1本5点 率.391 RC5.76
牧秀悟(De)24打9安1本5点 率.375 RC4.94
楠本泰史(De)10打6安6点 率.600 RC4.70
岡本和真(巨)22打8安1盗 率.364 RC4.67
塩見泰隆(ヤ)20打9安1本8点 率.450 RC4.54
中田翔(巨)25打7安3本8点 率.280 RC4.529
山田哲人(ヤ)13打5安1点1盗 率.387 RC4.12

 ここへきてウォーカーが大当たり。7日のDeNA戦で特大の満塁ホームラン、11日の広島戦では2本塁打を放った。3本塁打は同僚・中田翔とともにこの週リーグ1位。打点は中田とヤクルト塩見の8がトップ。ヤクルトは村上宗隆が2本塁打したものの打率2割ちょうどと、一息ついた感がある。盗塁は阪神の近本光司、DeNAの神里和毅が2でトップだった。

・個人投手成績10傑 ※PRはリーグ防御率に基づく総合指標
小川泰弘(ヤ)1登1勝7回 責0率0.00PR2.98
大野雄大(中)1登7回 責0率0.00PR2.98
伊藤将司(神)1登1勝9回 責1率1.00PR2.83
菅野智之(巨)1登9回 責1率1.00PR2.83
上田洸太朗(中)1登1勝6回 責0率0.00PR2.55
石田健大(De)1登1勝6回 責0率0.00PR2.55
西純矢(神)1登1勝5.2回 責0率0.00PR2.41
赤星優志(巨)1登1勝5回 責0率0.00PR2.13
戸郷翔征(巨)1登7回 責1率1.29PR1.98
山崎伊織(巨)1登1勝7回 責1率1.29PR1.98
森下暢仁(広)1登1敗7回 責1率1.29PR1.98
今永昇太(De)1登7回 責1率1.29PR1.98
大貫晋一(De)1登1敗7回 責1率1.29PR1.98

 ヤクルトの小川は9月11日のDeNA戦で7回零封勝利、中日の大野は9日の巨人戦で7回零封も勝ち星つかず。巨人は菅野以下の先発陣が好調だった。救援では栗林良吏が2セーブ。中日のロドリゲス、ヤクルト清水昇が3ホールドだった。

【次ページ】 大混戦パの中で成績を残したのは…

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