「そういう特別な選手に対しては常に対話を試み、彼らがチームに大切にされているという気持ちを抱けるようにしなければならない。

　彼らを試合で休ませたいときは、監督は正しい言葉を選ばなければならない。なぜなら彼らは人々からのリスペクトだけでなく、人間的に好かれていると感じることに大きな価値を置いているからだ。

　彼らは常にプレーしたいと考えているが、ケガのリスクがあることをしっかり説明する。特にネイのような度重なるケガに悩まされる選手は、再発に気をつけなきゃいけないからね」

PSGではネイマール、ムバッペらとともに戦った　©Getty Images

「PSGでの日々がチェルシーで生きている」

――ルカクがイタリアメディアであなたの戦術を批判した際、あなたはルカクを1試合ベンチ外にしましたね。ドイツでは「選手たちの話し合いによって1試合の出場停止が決められた」という報道がありました。

「いや、その報道は正しくない。私を含めて話し合い、ロメルを1試合出さないことを決めた。その処分によって、この件は完全に解決したよ」

――PSGはスター選手の取り巻きが騒がしく、複雑なクラブとして知られています。そこを率いたことによってマネジメント力が上がりましたか？

「PSGでの2年半は、私にとって計り知れない貴重な経験であったことは間違いない。信じられないくらい多くのことを学び、人として成長できた。PSGでの日々が、今チェルシーで生きている」＜後編に続く＞