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「億を稼げる選手になれ」「ポテンシャルだけでは続かない」栗林良吏に源田壮亮… “トヨタ自動車勢”がプロで活躍できる理由

posted2021/12/15 11:03

 
「億を稼げる選手になれ」「ポテンシャルだけでは続かない」栗林良吏に源田壮亮… “トヨタ自動車勢”がプロで活躍できる理由<Number Web> photograph by Jun Aida

栗林良吏や源田壮亮を輩出したトヨタ自動車野球部の様子を取材した

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間淳

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 東京五輪金メダルの胴上げ投手となり、セ・リーグ新人王最有力と言われる栗林良吏。彼をはじめプロ選手を次々と輩出するトヨタ自動車野球部を取材。栗林のすごさや野球部の取り組みについて直撃取材した(全2回/栗林編も)

 今秋のドラフト会議でも「トヨタ自動車」の名前が会場に響いた。

 広島のドラフト3位・中村健人選手。広角に長打を打てる打撃が持ち味で、走攻守3拍子揃った大型外野手だ。

 ここ数年、社会人野球「トヨタ」からは毎年のようにプロ野球選手が誕生している。昨年のドラフトでは、栗林良吏投手が広島から指名された。2018年には富山凌雅投手がオリックス、2017年は藤岡裕大内野手がロッテ、2016年は源田壮亮内野手が西武から指名を受けている。

 栗林が開幕から守護神を任されて37セーブをマークし、プロ1年目からチームに不可欠な存在になったのは記憶に新しい。

 トヨタからプロに進んだ他の選手たちも、一軍で主力となっている。オリックスの富山は今シーズン、51試合に登板して22ホールドポイント。25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。ロッテの藤岡はプロ1年目からレギュラーをつかんで全試合に出場。今シーズンもスタメンに名を連ねた。

 西武の源田はプロ1年目の2017年に新人王を獲得。2018年からはベストナインとゴールデン・グラブ賞を4年連続で受賞し、今年は盗塁王に輝いた。東京五輪では栗林とともに、金メダルを手にした。

「億を稼げる選手になれ」と監督が伝えている

 国内でも有数の企業で“将来を約束された”環境を飛び出してプロで結果を残す選手たち。トヨタ自動車野球部の藤原航平監督は、プロを目指す選手たちに伝えている言葉がある。

「億を稼げる選手になれ」

 トヨタにはプロ入りを目標に掲げて加入する選手が多い。チームとしても、企業としてもサポート体制を整えている。

「プロ野球選手がゴールではなく、プロで10年活躍するために、どういう選手になるのかを考えてほしいんです。誰のような選手を目指すのか、投手なら巨人の坂本選手をどのように抑えるかというビジョンを持つようにと話しています」

 藤原監督はドラフトにかかるだけで満足せず、その先を見据えた選手の育成を掲げている。

 トヨタ出身の選手がプロで活躍できる理由には、「データ分析」と「自己分析」がある。

【次ページ】 メジャー球団が活用するデータ分析システムも

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