最年長ファイナリスト錦鯉（49歳＆42歳）初のM-1を振り返る「島田紳助さんは僕らをどう感じただろう」

――大会前、関係者やメディアの間で、「錦鯉に優勝して欲しい」という雰囲気がすごくて。とても愛されているコンビなのだなと思っていました。

長谷川　やっぱり年齢でしょうか。僕なんて、もう49歳なんで。「中高年の星」みたいな。

渡辺　介護の精神でしょう。でも、ありがたい話です。

――渡辺さんは42歳ですが、長谷川さんがいなかったら、渡辺さんは渡辺さんで史上最年長ファイナリストになっていたんですよね。M-1は結成年数の制限はあっても年齢制限はないので、以前から、もっと年長者が出場していてもおかしくない。不思議と言えば不思議です。

2020年M-1で史上最年長ファイナリストになった錦鯉の長谷川雅紀（左、49歳）と渡辺隆（42歳）

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渡辺　僕らのように（年長コンビも）いるはいるんです。うちの事務所（SMA）とかにもいますから。

長谷川　でも、僕ぐらいの芸歴（26年）の芸人は、賞レースには向かわないんですよ。賞レースで勝つって、いちばんわかりやすい売れ方じゃないですか。なので、そういう人たちに「出たら？」って言っても「いいわ」って言いますもん。歳とってまで、あの苦しさ、あの大変さを経験したくないんでしょうね。今の時代、賞レースに出なくても、SNSとかで売り出す手もありますから。

「紳助さんが今大会を観てくれていたら…」

――年齢制限がないとはいえ、M-1は新人賞だというイメージもあります。

長谷川　創設者の一人である（島田）紳助さんは、結成年数に制限を設けたのは、才能のない若手芸人に早めに見切りをつけさせてあげるためだと言っていましたよね。

――おそらく、錦鯉のように中堅になってから組んで、ともに40歳を超えても挑戦し続けるコンビのことは頭になかったんでしょうね。

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