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【プロ野球キャンプ】宮崎が誇る面白混沌スーパーの “逆転満塁ホームラン餃子” ホークスの餃子王子もびっくり?

posted2021/02/15 17:00

 
【プロ野球キャンプ】宮崎が誇る面白混沌スーパーの “逆転満塁ホームラン餃子”  ホークスの餃子王子もびっくり?<Number Web> photograph by Hidenobu Murase

餃子王子ことホークス大竹耕太郎もきっと食べたい宮崎のスーパー、ナガノヤ・ウメコウジの「逆転満塁ホームラン餃子」

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村瀬秀信

村瀬秀信Hidenobu Murase

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「今のニシタチはもうガラガラでね。例年のこの時期と比べたら、体感で9割ぐらいお客さんが減った感じですよ。今年はキャンプのお客さんが来ないだけじゃなくて、報道陣も選手も関係者も外で飲食することが少ないんでしょうね。厳しい状況ですよ」

 宮崎最大の繁華街、ニシタチの入口にあるスナックのマスターが電話口でため息まじりにぼやく。この街は日本一のスナック街ともいわれ、毎年キャンプの時期ともなれば県外からやってくる多くの野球関係者で賑わいを見せていた。

 だが、今年は新型コロナによるプロ野球キャンプの無観客開催が決定。2月8日に緊急事態宣言が解除されてからも客足は戻らず、厳しい状況が続いているという。

 今年のキャンプは、宮崎・沖縄ともにすべてのチームが無観客で行われている。絶対に感染者を出さないという強い覚悟の下、現地入りする関係者や報道陣もPCR検査を受け、取材も基本リモート。外へ夕飯を食べに行くことも自粛するなど、厳戒態勢でのキャンプになっているようだ。

取材する記者たちも我慢我慢……

 宮崎・生目の杜運動公園でキャンプを張る福岡ソフトバンクホークスを取材するライターの田尻耕太郎さんも、現地に入ってからは毎年楽しみにしていた宮崎地鶏の店にもいかず、毎日毎日ホテルと球場の往復だとか。メシは弁当で済ませ、ホテルで取材レポートをまとめたあとは、自室で焼酎「木挽ブルー」のロックをちびりとやって毎晩ふて寝する日々。

「わかってはいましたが、外に出られないときついですね。今年はカコミ取材も代表の記者がインタビューして、それを各社で共有する形式ですが、報道陣の昼飯も同じで、代表の記者がそれぞれの注文を聞いて仕出し弁当屋に発注しています。近所のコンビニも、今年はお客さんが来ないから弁当の品数が薄くてね。あとは帰りにドン・キホーテで夕飯やつまみの買い物をするんですけど……いま、宮崎のドン・キホーテは石を投げれば野球関係者に当たるんじゃないですかね」

 空になった木挽ブルーの1.8Lパックをカラカラと振りながら田尻さんは「ニシタチに行ったら黒兵衛のギョーザにつぼやのホルモン、〆は戸隠の釜揚げうどんだなぁ……」と、恋焦がれながらムニャムニャ寝落ちする。それは田尻さんに限った話だけでなく、宮崎・沖縄では多くのプロ野球関係者、報道陣が、こんな夜を我慢我慢で耐え忍んでいる。そりゃClubhouseも流行るというものだ。

【次ページ】 「今、宮崎の明るい話題はギョーザ」

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