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沢村賞争いをランキング化すると 大野雄大が菅野智之を猛追、3位以下も実は… 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byKyodo News/Kiichi Matsumoto

posted2020/10/19 11:02

沢村賞争いをランキング化すると 大野雄大が菅野智之を猛追、3位以下も実は…<Number Web> photograph by Kyodo News/Kiichi Matsumoto

大野雄大、菅野智之、西勇輝。セ・リーグのエース級だけでもハイレベルな沢村賞争いになっている

MLBが重視する2つの指標を見てみると

 最後に、沢村賞の指標ではないが、MLBが重視するK/BB(奪三振数÷与四球数)と、PR(ピッチングラン、リーグ平均防御率-その選手の防御率×投球回数÷9)の5傑を出しておこう。ともに投手の「投球の質」を浮き彫りにする指標だ。

〇K/BB 80イニング以上

1大野雄大(中)6.40
(128奪三振20与四球)
2菅野智之(巨)5.38
(113奪三振21与四球)
3西勇輝(神)4.57
(105奪三振23与四球)
4秋山拓巳(神)4.42
(53奪三振12与四球)
5有原航平(日)4.04
(101奪三振25与四球)

 大野が菅野を1ポイント近く引き離しており、投球の安定感では大野が一歩リードしているといえるだろう。最多奪三振139のオリックス、山本由伸は与四球が36と多く、K/BBは3.86で7位になっている。

〇PR

1大野雄大(中)28.70
2西勇輝(神)28.00
3菅野智之(巨)25.93
4山本由伸(オ)22.98
5森下暢仁(広)20.54

 こちらの数値は、先週の段階では菅野が1位で、大野、西が僅差で続いていたが今週は菅野が3位に転落。数字的な客観的評価としては菅野が断然の1位とは言えなくなっており、4位の山本までが候補だと言えるだろう。

 あと20試合前後、沢村賞レースは毎日のようにランキングが入れ替わるだろう。ペナントレースとともに注目したい。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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