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磐田、新3バックで「6点」は追い風。
好調のエース小川航基ら役者もいる。 

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望月文夫

望月文夫Fumio Mochizuki

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photograph byJ.LEAGUE

posted2020/08/30 08:00

磐田、新3バックで「6点」は追い風。好調のエース小川航基ら役者もいる。<Number Web> photograph by J.LEAGUE

今季6ゴールをマークし、J2得点ランク4位タイにつける小川航基。「決められるチャンスはあった」と貪欲な姿勢を見せている。

3バック変更2試合目で「6点」。

 昨夏就任した指揮官の采配も見逃せない。チームは第7節から連続失点が続き、第12節千葉戦ではお手本のようなカウンターから2失点を食らい敗戦。すると「まずは守備をしっかり固める」(フベロ監督)という狙いから、続く第13節町田ゼルビア戦ではそれまで長く続けてきた4バックを3バックに変更した。

 慣れないシステムに噛み合わない攻撃で6戦ぶりの無得点に終わったが、守備面では7戦ぶりに無失点。狙い通りの守備固めは成功した。

 そして攻撃の改善を目標に13節同様の3バックで臨んだ14節が、6得点で大勝した金沢戦だった。

 3バック2戦目で徐々に慣れてきたこともあるが、ボランチの山田は「3バックというよりも(ウイングバックを含め)5バックになることで守備が1枚増えるため、サイドからのクロスなどへの対応も十分できていた」とまずは守備の安定を強調。

 そのうえで攻撃面は「後ろを1枚増やしたことで前は1枚減るが、2列目が積極的に上がることでケア。ボランチの自分も、後ろの守備の人数が多いので安心して積極的に攻撃参加できた」と、中盤の選手の動きが攻守のバランスをとったことが、結果的に大量得点を呼び込むことになった。

 エース小川を中心に、取るべきFW陣がしっかりと得点を重ね、システムを変更させた監督采配もずばり的中。まだまだ続くタイトな日程の中で、1年でJ1返り咲きを狙う磐田の戦いがどのように推移するのか。国内でもっとも難しいと言われているJ2の戦いは、いよいよ中盤戦に突入する。

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