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“人類を進化させる男”の諫言。
「日本人よ、今こそ免疫を上げろ」

posted2020/03/21 19:00

 
“人類を進化させる男”の諫言。「日本人よ、今こそ免疫を上げろ」<Number Web> photograph by Getty Images

何事も、最後の最後は個人の対応力が勝負を分ける。それは感染症でも同じことなのだ。

text by

村瀬秀信

村瀬秀信Hidenobu Murase

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 世界で猛威をふるう新型コロナウィルスは、スポーツ界にも大きな影響を及ぼしております。

 プロ野球やメジャーリーグは開幕延期、Jリーグやスーパーラグビーは中断、センバツ高校野球やカーリング世界選手権、フィギュアスケート世界選手権は中止。欧州のサッカーリーグやNBAからは陽性の選手が出てくるなど、世界は先行きの見えない不安に包まれております。

 そんな折、この危機を後ろ向きにではなく、「人類の健康意識を変える絶好の好機ではないか」と前向きに捉えるのは東京・西麻布のトレーニングジム「デポルターレクラブ」の竹下雄真氏。

 以前、この連載でも取り上げた“人類を進化させること”を使命とする彼が、この緊急事態を迎えた世界を前に、何を考えているのか話を聞いた。

自分の身は自分で守る時代。

――今回の新型コロナ騒動でスポーツジム業界は軒並み大打撃を受けているようですが、お元気ですか?

「ぼくは常に元気です。いつか、こういう事態が来ることにも備えていましたからね。ちょうど昨年末に、シンガポールでウィルスのワクチンを研究されている方にお話を伺った時も『近いうちに世界で新型ウィルスのパンデミックは起きる』なんてことを言っていましたけど……まぁ、お話を伺ってからまさかこんなに早く起きるとは思っていませんでしたけどね」

――最近では高齢者だけでなく、若者やアスリートまで陽性反応が出るなど、いまやどこで誰がこのウィルスに感染していてもおかしくない状態となっていますが、我々はどのような心掛けをすればいいのでしょうか。

「ニューズウィーク誌で“Wake-up Call”と題された記事があったように、この新型コロナの世界的流行は、世界に対する目覚めの一発だといえます。そもそも人類の歴史から見ても、疫病やウィルスとの戦いはずっと行われてきたもの。しかも、この300年の間に、人口は爆発的に増加して、リスクは格段に上がりました。

 しかし、医療は進歩し、環境が整備されたことで、“こういうことが起こる”ということを忘れがちになっていましたが、何もせずとも誰かが守ってくれていた時代はもう終わりなのかもしれません。これからの世界は国や誰かに頼るのではなく、“自分の身は自分で守る”という意識を本格的に持たなければならないでしょう」

――はい、自分で自分の身を守るために夜なべしてマスクをつくりました。

「はい。マスクをすることも、手を洗うことも大事です。でも、それ以上に日ごろからいざという時に備えておくことが必要だったのではないかと思います」

【次ページ】 社会、医療、そして個人の免疫。

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