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鳴尾浜と甲子園の、はしご観戦!
“平成最後の夏”を堪能する野球旅。 

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中溝康隆

中溝康隆Yasutaka Nakamizo

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photograph byYasutaka Nakamizo

posted2018/08/19 11:30

鳴尾浜と甲子園の、はしご観戦!“平成最後の夏”を堪能する野球旅。<Number Web> photograph by Yasutaka Nakamizo

タイガースファンだけでなく多くの野球ファンが憧れる地“タイガース・デン(虎の穴)”。二軍試合の観戦無料は、球団に感謝しかない!

たった1試合で人生が変わる甲子園。

 十代の少年が、たった1試合で野球人生を変えることができる。それが甲子園の凄さであり、怖さだ。

 松井秀喜も、松坂大輔も、そして清原和博もこの場所で人生を変えてみせた。

 衝撃デビューを飾った西君はいったいどんな投手になっていくのか? 3万人の観衆はそう遠くない将来に西君をプロ野球で見る度に、今日の甲子園デビュー戦を生観戦したと嬉しそうに語るのだろう。

高校野球も変わりゆく時代に。

 試合中、外野席では暑さに疲れて父親にぐったり寄りかかる幼い女の子もいた。

 グラウンドはもちろん、ずっと同じ場所に座り陽に当たり続けるスタンドも危険だ。今の世の中、セクハラにしてもパワハラにしても、昭和の時代の価値観は通用しなくなってきている。あの頃の常識も今では時に非常識だ。だったら、高校野球だけ、このまま変わらずノスタルジーに生きるわけにもいかない気がする。

 度々議論される投手の球数にしても、プレー環境にしても、他ジャンルと同じく、伝統に縛られた価値観を見直す時期なのは確かだろう。

 気が付けば、高校球児たちは皆2000年代生まれである。

 時代の変わり目で、平成最後の夏が終わろうとしている。

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