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イタリア新時代を託されたマンチーニ。
バロテッリ復帰と若き才能たちの登用。 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2018/06/13 10:30

イタリア新時代を託されたマンチーニ。バロテッリ復帰と若き才能たちの登用。<Number Web> photograph by Getty Images

インテルでデビューさせ、マンチェスター・シティではともに優勝を勝ち取ったバロテッリを、新監督マンチーニは4年ぶりに代表復帰させた。

フランスに1-3も「1年で追いつく」。

 かつての愛弟子である悪童FWバロテッリをブラジルW杯以来4年ぶりに代表復帰させた他、FWキエーザら20歳前後のフレッシュな顔ぶれを多く招集。さらに悲劇的破滅を招いた前監督ベントゥーラがW杯予選で頑なに拒んだ4-3-3を基本戦術に定め、初夏の代表監督デビュー3連戦に臨んだ。

 5月28日のサウジアラビアとの初陣では、代表復帰したバロテッリの先制点などで2-1と白星発進。しかし、蓄積したシーズンの疲労の影響からか後半に守備陣の軽率さと集中力の欠如が目立った。

 南仏ニースに乗り込んだ今月1日の2戦目ではフランス相手に先発7人を入れ替えて臨み、ほぼサンドバッグ状態で1-3の完敗を喫した。

 ともにロシアW杯へ出場する2カ国、特にフランスとの試合内容は、本大会優勝候補と予選敗退国との差を痛感させられるものだった。

 それでも、試合後のマンチーニの声には楽観の色があった。

「確かに今のフランスはフィジカルや技術、それから経験値の面でもイタリアより上。だが、彼らのレベルには1年で追いつきたい」

 新代表監督の強気の姿勢は一体どこから来るのか。

地元W杯で招集されたがプレー時間0分。

 現役時代、ゴール前での創造的プレーを武器にしたマンチーニは'84年から'94年にかけて、イタリア代表で通算36試合に出場し、4得点を決めている。

 17歳でU21代表に飛び級招集されたほど早熟だった彼は、成人後所属したクラブでスクデットや欧州カップ戦制覇など華々しい活躍をしたが、意外にもアズーリの一員としてはついぞ主役の座を得ることはなかった。

 地元開催だった'90年イタリア大会に招集はされたもののプレー時間は0分。ビチーニ監督に抜擢され大会得点王にまで上り詰めたFWスキラッチの陰に完全に隠れた。バールの老人たちが覚えていなかったのも無理はない。

【次ページ】 「練習でいかに手を抜くか、狡猾さの証」

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