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CBとFW両方の才を持つ田上大地。
長崎でJ1初ゴールを決めた必然。

posted2018/03/03 07:00

 
CBとFW両方の才を持つ田上大地。長崎でJ1初ゴールを決めた必然。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

J1の舞台で初ゴールを決めて喜ぶ田上。チームメイトとよく練習していたパターンだったそうだ。

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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 V・ファーレン長崎というクラブにとって、歴史的な日となった2018年2月24日。

 昨年、クラブ史上初となるJ1昇格を果たし、この日は記念すべきJ1開幕戦。アウェーで同じ昇格組の湘南ベルマーレと対戦し1-2と敗れたが、3バックの一角の田上大地が長崎のJ1初ゴールを挙げた。

 0-1で迎えた16分、CB高杉亮太のヘディングシュートを湘南GK秋元陽太に阻まれたところ、弾いたこぼれ球に素早く反応した田上がダイビングヘッドで押し込んだ。

「(J1初ゴールを)狙っていた部分はありました。本当に獲れるとは思いませんでしたが」

 試合後のミックスゾーンで田上はこう口にした。半分が本心、半分が謙遜だと感じた。

 実は、筆者も試合前から「もしかすると長崎のJ1初ゴールは田上から生まれるかもしれない」と感じていた。なぜなら、彼はこれまで何度も大舞台でゴールを決めてきた選手だったからだ。そして、おそらくそれを本人も自覚しているはずだと考えていたのだ。

 田上は長崎在籍3年目で、このゴールを含めてまだリーグ2点目。今でこそすっかり「守備の人」という印象ではあるが、高校時代を知る人にとっては「ここぞという時に点を獲る選手」という印象が強い。

CBのレギュラーだったはずが、FWとして大活躍!

 筆者が彼を最初に見たのは、流通経済大付属柏高校時代。全国屈指の強豪で揉まれた彼は、高3になるとCBとしてレギュラーに定着し、キャプテンに就任した。

 当時FWには宮本拓弥(現・水戸ホーリーホック)、呉屋大翔(現・徳島ヴォルティス)がいたが、田上がFW起用されることも珍しくなかった。

 インターハイ予選では、インターハイ出場が決まる準決勝の習志野戦でゴールを叩き込み2-1の勝利に貢献すると、決勝の市立船橋戦でもゴールを決めた(2-2のPK戦の末に敗退)。そして本戦では、予選ではFWだった宮本がCBに回り、背番号5の田上がストライカーとして起用され、全国の舞台で大暴れした。

【次ページ】 “ストライカー田上”としてインターハイを席巻。

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