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スプリンターズSは「女の戦い」に!
中心はベルカントも、混戦は必至。

posted2015/10/03 08:00

 
スプリンターズSは「女の戦い」に!中心はベルカントも、混戦は必至。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

1000mのアイビスサマーダッシュで2馬身差をつけて勝ったベルカントの強さは本物だ。

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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NIKKAN SPORTS

「絶対王者」ロードカナロアの引退後、空位となっている短距離王の座につくのはどの馬か。秋GI戦線の皮切りとなる第49回スプリンターズステークス(10月4日、中山芝1200メートル、3歳以上GI)のスタートが近づいてきた。

 フルゲート16頭の出馬表を見ていると、あることに気づく。「女たちが強い」ということだ。

 それはオッズにも現れており、最終的に、上位5番人気のうち、少なくとも3頭は牝馬になるのではないか。

 なかでも勢いに乗っているのは、アイビスサマーダッシュ、北九州記念と連勝してサマースプリント王者になったベルカント(牝4歳、父サクラバクシンオー、栗東・角田晃一厩舎)だ。

 2歳のときファンタジーステークスで重賞初制覇を果たすと、次走は阪神ジュベナイルフィリーズではなく、牡馬相手の朝日杯フューチュリティステークスに挑み、10着。3歳初戦のフィリーズレビューを制して地力のあるところを見せたが、その後まったく勝てなくなった。新潟で行われた昨年のスプリンターズステークスでコンマ1秒差の5着となったが、2走後、ダートのコーラルステークス(13着)に出走させたあたりにも陣営の苦悩がうかがえる。

牧場で「いじめる」という過酷な調教。

 精神的な部分が走りに大きく作用する牝馬の場合、一度下降線に入ったら立て直せなくなるケースが非常に多い。ベルカントもこのまま尻すぼみになっていくのかな……と思われたのだが、前述したように、2走前のアイビスサマーダッシュで1年5カ月ぶりの勝利を挙げて「復活」した。

 この復活劇は、コーラルステークスで大敗したあとの「賭け」とも言える調整によるところが大きかったようだ。

 角田調教師が、放牧先の大山ヒルズの齋藤慎ゼネラルマネージャーに「牧場からいじめてほしい」とオーダーしたところ、昔のピリピリした緊張感をとり戻して帰厩した。牡馬に対するような強い負荷をかけたのに、使うたびに馬体重が増えた。つくべきところに筋肉がつき、「マッチョ女子」に変身したのだ。

【次ページ】 ベルカントの勝利をほのめかす数々の要素。

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