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ロールモデルと陸上選手の間で。
アリソン・フェリックスという生き方。 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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posted2015/08/21 10:00

ロールモデルと陸上選手の間で。アリソン・フェリックスという生き方。<Number Web> photograph by AFLO

世界陸上で史上最多タイとなる8個の金メダルを獲得しているアリソン・フェリックス。キャスターを務める織田裕二がファンであることでも有名。

ロンドン五輪で優勝して見せた心からの笑顔。

 2009年の世界陸上ベルリン大会ではキャンベル・ブラウンに雪辱を果たす。

 そしてターゲットとしていたロンドン・オリンピックを迎えた2012年、フェリックスは絶頂期を迎えた。このシーズンには60メートル、100メートル、200メートルでそれぞれ自己ベストをマークし、ロンドン・オリンピックの本番では、ジャマイカ勢、そしてアメリカのライバルたちを抑えて念願の金メダルを獲得した。

 あれほど充実感にあふれたフェリックスの表情を見たことはない。アテネから8年の歳月が流れ、ロンドンでようやく金メダルを手にした笑顔は素敵だった。

10年以上世界のトップにいる女王が“ダブル”に挑む。

 そして2015年、北京。フェリックスは新しい挑戦を計画している。今季、200メートルは世界のベストタイムをマークしているが、200メートルだけでなく400メートルにも出場する意向を示している。

 欧米のメディアは、フェリックスのこの挑戦を「200-400の“ダブル”にチャレンジ」と表現している。

 200メートルと400メートルの両種目を走るのは大会スケジュールを考慮すると、体力的にかなり厳しいものになるはずだが、今回の世界陸上でフェリックスはこの「偉業」に挑む。

 世界陸上、オリンピックを振り返ったときに、200と400の両種目を制覇したのは、1996年のアトランタ・オリンピックで、マイケル・ジョンソン(アメリカ)が達成して以来、誰も成し遂げたことがない。

 フェリックスの200メートルでの金メダル獲得の可能性は高い。そして400メートルでも今季のベストタイムをマークしているマッコロリー、オリンピックの金メダリスト、リチャーズ=ロスが世界陸上で代表入り出来ず、フェリックスは優位な立場にいる。

 10年以上にわたって世界のトップに君臨してきたフェリックスは、新たな伝説を作ることが出来るだろうか。

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