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馬場さんを知らない世代は全日本を変えられるか。
~巨人の十七回忌追善興行に思う~ 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2015/03/01 10:30

馬場さんを知らない世代は全日本を変えられるか。~巨人の十七回忌追善興行に思う~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

追善興行が行なわれた後楽園ホールで、馬場さんの等身大フィギュアに寄り添う元子夫人。

 あなたは覚えていますか。209cm、145kgの雄姿を。“東洋の巨人”ジャイアント馬場が61歳の若さで亡くなって16年である。

 創立43周年を迎えた全日本プロレスが、創設者である馬場さんの命日にあたる1月31日、東京の後楽園ホールで「十七回忌追善興行」を開催した。昨年7月にオールジャパン・プロレスリング株式会社の社長に就任した秋山準の下、「明るく、楽しく、そして激しく」のキャッチコピーに「新しく」の1ページを加え、再興を期す大会である。

 夫人の馬場元子さんは「馬場さんの行事としては多分これが最後になるでしょうね」と涙ぐむ。それでも馬場さんと読売巨人軍同期入団の国松彰氏、アナウンサーの徳光和夫氏など約150人の出席者が居並ぶ前で、「秋山準の全日本プロレスをよろしくお願いします」と、取締役相談役として新生全日本をバックアップする強い決意をのぞかせた。

 ホール玄関正面には馬場さんのガウン姿の等身大フィギュアが飾られ、会場で懐かしの日本テレビ・プロレス放送のテーマ曲に乗せて馬場vs.スタン・ハンセンの映像が映し出されると、16年ぶりの「馬場コール」で沸き返った。

“春の本場所”で諏訪魔、潮崎、宮原が奮起できるか。

 もちろん後楽園ホールで年間に22~23回、日本武道館でも年に7回の興行があったあの時代――大会連続満員記録を樹立した'90年代の熱狂ぶりとは比較にならないが、復興の明るい兆しが感じられる大会でもあった。

 メインは馬場さん最後の弟子、秋山と大森隆男、全日本一筋の渕正信がトリオを組み、馬場さんを知らない世代である3冠ヘビー級王者の潮﨑豪、そして宮原健斗、鈴木鼓太郎組が6人タッグ戦で激突。秋山が得意技のリストクラッチ式エクスプロイダーで鼓太郎をKOし、リーダーの貫禄を見せた。

 全日本は“春の本場所”「2015 チャンピオン・カーニバル」の開幕戦を4月5日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催すると発表した。4月25日の後楽園ホールでの優勝決定戦まで10大会にわたるこの看板シリーズで、馬場さんを知らない世代が優勝してこそ「生まれ変わった全日本」だろう。新世代のトップ、諏訪魔、潮﨑、宮原らの奮起と頑張りを見守りたい。

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