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ドルトムント復帰は“運命”だった。
香川真司、不運の2年間と古巣の絆。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2014/09/01 11:20

ドルトムント復帰は“運命”だった。香川真司、不運の2年間と古巣の絆。<Number Web> photograph by Getty Images

8月31日にドルトムントへの入団発表を行なった香川真司。バイエルンを倒してのリーグ制覇に導いた「エース」をファンは待ちわびていた。

 8月31日、香川真司のボルシア・ドルトムント再移籍が決まった。マンチェスター・ユナイテッドでの「チーム構想外」が伝えられたのは、プレシーズン中の7月後半。「ナンバー10タイプが4名。チームのバランスが悪い」という、ルイス・ファンハール新監督の発言を受けてのことだった。

 その4名のうち2名は、ウェイン・ルーニーとフアン・マタだ。両者は、新監督がロビン・ファンペルシと並ぶ「前線の主役」と位置付けているとされた。他の1名はアドナン・ヤヌセイ。1軍昇格2年目の19歳は、トップ経験は浅いが4名中最高の突破力がある。必然的にマンUから発散された香川放出の匂い。ナポリ、アトレティコ・マドリー、バレンシアといったクラブの興味を引いたが、4年契約でドルトムントへの「帰還」に落ち着いた。

プレミア挑戦が失敗だったと言われても仕方ないが……。

 移籍決定の数日前から、香川のUターンを「たった2年間で」と報じていた国内メディアに言わせれば、ドルトムントへの「退散」ということになるのかもしれない。実際、プレミア挑戦に失敗したと言われても仕方はない。

 選手の査定額である移籍金は、マンUに買われた際の半額ほどの630万ポンド(11億円弱)に値下がりした。売り戻し前の今季開幕2試合は、いずれもベンチ観戦。昨季はリーグ戦18試合出場で無得点。リーグ優勝を経験したプレミア1年目にしても、20試合出場6ゴール3アシストという数字は、戦力ではあっても主力とは見なされないレベルだ。

 渡英が失敗に終わった外国人に指摘されがちな「強度不足」が確認された事実も否めない。この観点からすれば、昨季3月の時点で香川の挑戦は終わっていたようなものだった。

 オリンピアコスとのCL決勝トーナメント1回戦第2レグのことだ。デイビッド・モイーズ前監督の早期解任が現実味を帯びた直後の一戦は、その3日前のリバプール戦惨敗で国内トップ4争いからも脱落が濃厚となったチームにすれば、CL8強入りだけではなく、プライドを懸けた一戦だった。そして、CLグループステージにチェルシーで出場していたマタの起用が許されない欧州での戦いでもあった。

 しかし、香川に出番はなかった。勝利の立役者となったファンペルシとルーニーのサポート役は、ダニー・ウェルベックとアントニオ・バレンシア。マタに引けを取らない香川の巧妙さではなく、守備にも加勢できる馬力が必要とされた結果だ。

【次ページ】 香川に「力」や「汗」を求めるのは無いものねだり。

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