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永遠に語り継がれる決勝戦になる!!
なでしこの宿敵アメリカの強さと弱さ。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byNoriko Hayakusa/JMPA

posted2012/08/09 11:50

永遠に語り継がれる決勝戦になる!!なでしこの宿敵アメリカの強さと弱さ。<Number Web> photograph by Noriko Hayakusa/JMPA

ロンドン五輪決勝戦は佐々木監督のなでしこ最後の試合。五輪3連覇を目指すアメリカとの対戦成績は日本の1勝5分け22敗。引分けにはPKによる1勝を含んでいる。

 いよいよファイナルである。

 なでしこが待ち望んでいた舞台で、アメリカと雌雄を決することになる。

 なでしこは、ブラジル戦、フランス戦と薄氷を踏む勝利でファイナル進出を決めた。特にフランス戦は後半、相手の猛攻にさらされ息の詰まるような展開だった。だが、相手がPKを外すなど、どこか神掛かり的なツキもあり、ある意味、ノッている状態だ。

 当然、疲労感はあるものの、もう後の無いファイナルを戦うというモチベーションは、少々の疲れなど気持ちでカバー出来てしまう。メダルを確実にしたことでメンタル的にもいい状態で試合に臨めるはずだ。

 一方のアメリカだが、今春のアルガルベカップで対戦した時は、1-0で日本が勝利している。4月に行われた仙台での国際親善試合では1-1のドロ-。だが6月のスウェーデン遠征では1-4の大差で敗れている。

 アメリカは昨年のW杯以降、なでしこの影響を受け、パスサッカーを展開しようとしていた。ところが、スウェーデン遠征ではロングボールをDFの背後に放りこみ、フィジカルの強さを前面に押し出すサッカーに戻し、本来の強さを取り戻した。これは、なでしこにとって想定外だったはずだ。相手がパスを繋いでくれれば、プレッシャーをかけた時にミスが出る。そこからなでしこが得意とするカウンターや繋ぐ展開に持ち込めれば、勝機は十分にあったからだ。

安定はしていないが、徐々に勢いが増してきているアメリカ。

 では、本来の強さを取り戻したアメリカにどう対峙すべきか。

 五輪本大会に入ってからのアメリカは、それほど安定しているわけではない。初戦のフランス戦は2点を先制されるなど、王者らしからぬ展開だった。準決勝のカナダ戦も常に相手にリードされる展開で、延長戦の末になんとか4-3で振り切った。内容的にはカナダが押していただけに、アメリカの勝利はフランス戦の日本同様にラッキーだったとも言える。ただ、勝ち方は延長後半ロスタイムでのゴールと劇的で、いかにもアメリカ好み。このままの勢いで来られると、日本は手こずることになりそうだ。

 とはいえ冷静にこれまでのアメリカの試合を見てみると、いくつかウィークポイントが浮かび上がってくる。

【次ページ】 脆弱な守備陣を切り裂きセットプレーに持ち込めるか?

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