原監督の甥、菅野に巨人以外の球団も名乗りを上げる？

　菅野はMAX157キロのストレートばかり言われるが、縦横2種類のスライダーとカットボール、遅速2種類のカーブ、さらにブレーキ抜群のフォークボールを備え、ストレートも含めたコントロールにも安定感がある。

　今春はチーム（東海大）の9連覇が途絶え悔しい思いをしたが、その分、秋季リーグに懸ける思いが強い。第4週までに先発した3試合すべてに完投して、失点はわずかに1。リーグ歴代1位の通算完封記録を14まで伸ばした。

　この菅野を1位指名すると表明しているのは現在まで巨人1球団だけ。伯父が巨人の原辰徳監督ということで手控える球団が多いのだろうが、ドラフトは直前になって変わるもの。昨年の今頃、斎藤佑樹に向かう球団はヤクルトとロッテだけと言われたが、蓋を開ければソフトバンク、日本ハムも争奪戦に加わり、日本ハムが当たりくじを引き当てた。

　菅野を1位指名する可能性があるのは、最近まで視察に訪れている巨人、中日、阪神、横浜、ソフトバンク、日本ハム、楽天、オリックスの8球団だろう。この中で阪神は伊藤隼太の入札が決定的なので、それ以外の7球団が菅野の1位指名の可能性がある。

　現実的に考えれば、巨人、横浜、日本ハム、楽天の4球団の1位指名が考えられる。巨人の側に立てば、監督の甥っ子を他球団に獲られたらシャレにならない。昨年の澤村に続く菅野の一本釣りは実現するだろうか、今ドラフトの最大のみどころと言ってもいいだろう。

大学通算30勝まで残り2勝の野村はスライダーが武器。

　ビッグ3の3人目、野村は春のリーグ戦まで通算24勝11敗、防御率1.71、奪三振301を誇り、今秋も第4週の慶大戦まで4勝1敗と勝ち運に乗っている。昨年、斎藤が達成して話題になった30勝＆300奪三振まで残り2勝に迫り、その周辺はますます騒がしくなってきた。

　ストレートの最速は149キロ、変化球はスライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップと揃い、とくに目をみはるのがカミソリのようなキレ味で真横に滑るスライダー。投げ始めから投げたボールがキャッチャーミットに収まるまでの投球タイムがストレートと変わらない1.8秒程度で、これは直・曲球が同じフォームで投じられている何よりの証拠。

　制球のよさも際立ち、とくに右打者へ投じられるアウトローは野村のフォームがスリークォーターなため横の角度が大きく、攻略を困難にさせている。

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