パ・リーグの新人王争いは伊志嶺と牧田との三つ巴か。

　制球力の高さに奢ることなくゲーム展開を的確に把握し、四球を恐れることなくフォークを低めに集める。強打者には、より厳しく懐を攻めていくだろう。

　これまで、投げるたびに成長を遂げてきた彼だからこそ、今後、そういった投球を披露してくれるだろうと期待を抱かせる。

　現在、パ・リーグの新人王争いは、打率ランキング上位にいるロッテの伊志嶺翔大、西武のクローザーを務める牧田和久、そして、ルーキーではリーグ最多の4勝を挙げている塩見の三つ巴の様相を呈してきている。

「まだどうなるか分かりませんけど、まずはチームの勝利に貢献するピッチングをして、それに見合う数字がついてくれば十分に新人王は狙えると思います」

　控えめながらも、確かな自信も垣間見せる塩見。

　シーズンも終盤戦に突入する8月。チーム浮沈のカギを握るのは、この男なのかもしれない。