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<有名人から読者まで> 教えてカズ先生 ~44歳のキングに44の質問~ <2限目>
text by
三浦知良Kazuyoshi Miura
photograph byMegumi Seki
posted2011/05/20 06:01
噛み分けてきた男、キング・カズ。そんな人生の先輩に、
どうしても聞きたいことを著名人と読者の方々から大募集しました。
サッカーを始め、食事、ファッション、女性観から私生活のことまで
――多岐にわたる44の質問に“カズ先生”が真摯に答えてくれました。
Q&Aは現在発売中のNumber778号に掲載。Number Webでも、
カズの背番号と同じ11個ずつのQ&Aを4回にわけて転載していきます。
Q.12 僕はいま怪我をしています。カズさんは食事の管理や体の管理にかなり気を使われていますが、何歳ぐらいから意識するようになったんですか? (香川真司・ドルトムントFW)
36、37ぐらいですね。自分では気がつかなかっただけで前からやっていたという人もいるんだけど、自分のなかで本当に意識し始めたのは36、37のころ。それまではショートケーキを丸ごと食べたりしていたからね。
Q.13 年を重ねると怪我もあるし、走れなくなってくると思いますが、カズさんはなぜ現役にこだわるのでしょうか。 (山崎武司・楽天内野手)
楽しいからですね。たしかに若いときのように、トレーニングをやっただけ伸びるということはなくなりました。でも、サッカーが進化していくなかで、まだまだ覚えることがたくさんあり、トレーニングをやっていても、試合をやっていても新たな発見がある。そういうことを感じながらやっているので、いま、非常に楽しいんです。
Q.14 人に自慢話をひとつするとしたら何を自慢しますか? (30代・男性)
小学校でも中学校でもとにかく勉強ができなくて、表彰なんてされたことがなかったこの僕が、総理官邸で総理大臣から賞状をもらったってことです。プロスポーツ大賞の表彰で。細川(護煕)さんが総理でした。もうひとつあります。ジェノアにいたとき、橋本(龍太郎)通産大臣がイタリアに来て昼の会食に誘われたんだけど、練習があったからお断わりしました。大臣からの昼飯の誘いを断わった男。これも自慢のひとつです。
Q.15 カズさんの人生で、もっとも心を打たれた言葉は何ですか? (30代・男性)
17歳のころ、ブラジルで悩んでいた時期にある人から言われた「考えるだけじゃダメだ。考えて、前に進め」という言葉。それはいまでも心に残っています。悩むだけで止まっている人間はたくさんいるけど、そこで行動に移さないと意味がない。1センチでもいいから前に出る。前に出ようとする心を持つことの大切さを、そこで学びました。
Q.16 いつも素敵な着こなしのカズさんですが、いまのファッションのお手本はありますか? (30代・男性)
今も昔も僕はクラシックです。時代や年齢によってサイズや色合いは変わったと思うけど、ベースは変わってない。いつも帽子、サングラス、ネクタイが基本です。
Q.17 カラオケの十八番は何ですか? (30代・女性)
いまも昔も「横浜ホンキートンク・ブルース」。最近は来生たかおさんの「シルエット・ロマンス」もよく歌います。乙女の気持ちを歌うような曲が好きになってきてますね。