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プロ宣言した石川には世界を見てほしい。 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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posted2008/01/31 00:00

 石川遼が、プロゴルファー宣言をした。これで、今季からプロとしてトーナメントに出場できる。高校を中退するわけではない。「ゴルフの試合と勉強と、辛いときもあるけれど、それを乗り越えていくのが自分」だと言った。

 プロデビュー戦は、2月5日、全英オープン・オセアニア地区予選の予定だ。16歳のプロゴルファーは、史上最年少である。昨年、17歳の小鯛竜也、前粟蔵俊太が高校生でプロ宣言したが、小鯛は卒業までツアーに出場しない意向だし、前粟蔵は高校を中退して参戦するという。現役高校生のままプロ選手として男子ツアーに出場するのは石川が初めてだ。

 これまで大型ルーキーとか、次代を担う若手プロゴルファーなどと騒がれてデビューした選手はたくさんいる。けれども、中嶋常幸は高校卒業後だったし、ほとんどは大学ゴルフ部で実績を残してプロ転向した選手である。

 かつて丸山茂樹がこう言っていたことがある。

 「できることなら、もっと早くアメリカで経験したかった」

 この後悔は、どの日本選手にも共通している。だから石川には、日本という枠を早く超えて世界というスケールを持って欲しいと思う。

 タイガー・ウッズは、高校を卒業後、プロ転向せずに、スタンフォード大学に進学した。

 「全米一のピアニストや水泳選手がいて、いずれプロ入りする野球選手やフットボール選手もいる。僕がかすんでしまうくらい、ここには各分野の天才がきているんです。でもいいんです。そのために来たんですから」

 タイガーは、ゴルフに限らず世界一流の水準を味わいたいという気持ちもあって大学へ進学したのだろう。

 石川のプロ転向会見にはおよそ300人の報道陣が集まった。低迷する日本男子ツアーの救世主として期待が高まるのは理解できる。しかし、石川は無限の可能性を秘めた選手だ。だからこそ、マスコミもゴルフ関係者も、そしてファンも焦って欲しくない。今季、日本でどんな成績を出すか、という目先ではなく、これから数年後に世界の水準にどう追いついていくか、という期待を込めて応援してほしい。

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