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【動画】「金メダルでも70点ぐらい…」“山の名探偵”工藤慎作が語る世界との距離、そして独自路線を貫く理由「才能ってあるじゃないですか」《徹底解剖:早稲田大学2025②》
箱根駅伝など大学駅伝に挑む選手を動画でインタビューする連載「徹底解剖」に早稲田大学の「山の名探偵」工藤慎作選手が登場。前回の箱根駅伝で山上りの5区で活躍すると、2月の日本学生ハーフでは従来の日本人学生最高記録を上回る1時間0分06秒の好記録で優勝。今夏のFISUワールドユニバーシティゲームズでは大学世界一に輝きました。ロードで圧倒的存在感を見せた工藤選手に、上半期の自己評価、そして箱根路で担うべき役割などを伺いました。
NumberPREMIERでは今季の早稲田大学を徹底取材。公開されている花田勝彦監督に加え、近日中に、山口竣平(2年)、鈴木琉胤(1年)、佐々木哲(1年)の動画インタビューも公開します。
「持っているものが違う。残念ながら、スポーツには才能っていうのがありますから……」
取材が一通り終わって、写真撮影をしている時でした。自分と同じ八千代松陰高から入学した後輩、ルーキーの鈴木琉胤選手に話題が及ぶと、工藤慎作選手はぽつりとこんなひと言を漏らしました。
しかしながら、その姿勢は決して後ろ向きなわけではありません。工藤選手はこう言葉を続けます。
「でも、それをひっくり返せるのがマラソンなんで」

ロードを得意とする工藤選手は、自分の持ち味をちゃんと把握しているからこそ、今季のマラソン挑戦を視野に入れ、独自路線を歩んできました。今季の前半戦、工藤選手はトラックレースにはほとんど出場していません。
「トラックシーズンは"オフシーズン"ぐらいのつもりで取り組んでいました。冬に、さらに成長するための土台作りに充てることができたと思います」
駅伝主将の山口智規選手や、ルーキーの鈴木選手、佐々木哲選手といったチームの主力がトラックで強烈なインパクトを残す一方で、工藤選手は自分のスタンスを貫きました。
工藤選手の名前が一躍世に知れ渡ったのは、今年の箱根駅伝でしょう。2年連続の5区を任されると、区間2位と好走し、箱根山中で3つ順位を上げました。"山の名探偵"の愛称も、今ではすっかり定着しています。

箱根駅伝の勢いそのままに、2月の日本学生ハーフでは、従来の日本人学生最高記録を上回る1時間0分06秒で優勝し、平坦な走路でもしっかり走れることを示しました。5月の関東インカレも、ハーフマラソンで日本人トップの2位と活躍。そして、今夏のFISUワールドユニバーシティゲームズではハーフマラソンで学生世界一に輝きました。
しかし、ロードでこれほどの結果を残したにもかかわらず、上半期の自己採点は「70点」とやや厳し目でした。その真意を聞くと、工藤選手の目線の高さを窺い知ることができました。
名探偵は今年も「5区」を走るのか?
動画では、以下のようなトピックについてもお話を伺いました。
- 本当に自分がやりたいこと
- 花田監督には手綱を握られている?
- チームとして早稲田の変化
- 海外レース&合宿で「確認できたこと」とは?
- 名探偵は今年も「5区」を走るのか
8月頭にフランスに遠征し、アシックスCHOJO CAMP EUROPEを視察した際には、五輪のマラソンで2大会連続メダルを獲得しているバシル・アブディ(ベルギー)とも練習を共にしました。
「メダリストとの差はやっぱり感じましたけど、道が見えたというか、このくらいやればいけるんだなっていうのを感じました」
こうきっぱり言い切れるほど、手応えがあった様子でした。まもなく工藤選手が得意とするロードレースシーズン。早稲田の名探偵は、どんな難問にも立ち向かう覚悟をもっています。(8月18日取材)
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