崩壊した“2強時代”。開幕第2戦マレーシアGPで、それがはっきりした。10チーム中最下位のフェラーリは無得点、8位マクラーレン・メルセデスは1点。こうした事態を誰が予想できただろうか。昨年コンストラクターズとドライバーズのタイトルを最終戦まで争い分けた2強は、いまやプライベートチームのなかの“2弱”に埋没してしまった。
“ミス”のフェラーリと“ウソ”のマクラーレン
'09年の新2強は2連勝ブラウン・メルセデス(旧ホンダ)と、2戦連続3、4位入賞のトヨタで、なんといっても新興勢力としてデビューを連勝で飾ったブラウンが新風を吹き込んだ。
今季キャリア10年になるJ・バトンはホンダ時代に'06年ハンガリーGPで1勝したものの、その後マシン不調もあって本来のドライビングに陰りが見えていた。しかし、新生ブラウン体制となって見事に復活。しなやかで美しいコーナリングが蘇り、ドライでもウェットでもコンスタントなレースペースが際立つ。彼がいなければこの2連勝はありえなかっただろう。
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photograph by Hiroshi Kaneko