A代表のアジアカップ予選をはじめとして、このところ、U―16代表、U―19代表と、日本代表が立て続けにアジアの大会に挑んでいる。
アジアを戦い抜くことの厳しさはいまさら言うまでもないが、それは何も、実力的なことばかりが理由ではない。アジアの大会を取材していると、サッカーにおける“発展途上地域”ならではの出来事に、数多く直面するのである。
先ごろのAFCユース選手権。U―19サウジアラビア代表のブラジル人監督、ジルソン・ヌネスはすごい剣幕でまくし立てた。「5日間で3試合だなんて、ばかげている。AFCは考え直すべきだ!」。1日おきに3試合をこなさなければならない、一次リーグの過酷な日程に不満は爆発した。かつて同選手権やアテネ五輪予選で、UAEのU―19、U―23代表を率いたフランス人監督、ジャン・フランソワ・ジョダールも大会の度に、「選手は疲れ果て、本来の力が出せない」と、同様の主旨の発言を繰り返していた。彼ら“先進国”の人間の目には、アジアの通例は不可解極まりないものでしかない。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Toshiya Kondo