7月最終週に山口県MINEサーキットで開催された全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第6戦が終わり、優勝記者会見を待つわたしを見つけると、インパルの星野一義監督が歩み寄ってきて腕をつつき、「どうよ、井出(有治)がこんなに強くなると思った?」と言った。
井出が昨年星野率いるインパルと契約するとき、わたしは井出がわたしのレーシングカートのコーチでもあり、フォーミュラ・ドリーム時代も眺めて応援してきた若手であるから、不安もあるけれどよろしく頼む旨、お願いをしていたのだった。星野はそれを憶えていたのだ。多くのドライバーが脱水症状を起こして苦しむ中、堂々たるレースを展開して勝ったのは、まさにその井出だった。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Yasushi Onishi