春場所終了後の3月30日、丸19年もの下積み生活を経て、出羽の郷に待ちに待った本当の春が訪れた。夏場所の番付編成会議において、夢の十両昇進が決まったのだ。
初土俵は昭和61年夏場所。何と初土俵から114場所を要しての十両初昇進は、これまでの琴冠佑の89場所を大幅に更新する史上1位。34歳5カ月という年齢ももちろん戦後最高齢記録。脇役から主役へ。綱獲りや大関獲りなど話題のない夏場所の注目力士となった苦労人の人生は、まさに劇的に変わった。
住み慣れた大部屋を離れ、4月下旬から初の自分の城、10畳の個室に移った。
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