歳を重ねても、立場が変わっても、ピッチャーは“究極の直球”を追い求める。黄金期を迎えつつある今年の虎を牽引する先発2本柱も、「一番大事な球種」と口を揃えた。才木浩人はスピンのかかった最速158kmの剛球を投げ、村上頌樹は打者の手元で微妙に横変化する“まっスラ”を操る。同じようで全く違うストレートを愚直に磨き続ける同世代の二人が、直球について大いに語り合った。
――お二人にとってまっすぐの重要性は?
村上 やっぱり一番大事な球種だと思っていますし、変化球もまっすぐが生きていないとダメです。ピッチャーにとって一番大切なボール。小さい時からずっと投げていますけど、奥が深いですよね。
才木 全く同じ考えですね。小さい頃からキャッチボールで投げるのは、ほとんどまっすぐ。まっすぐでそのピッチャーの特徴がだいたい分かるっていうくらい、象徴的な球種じゃないですかね。変化球主体のピッチャーも、まっすぐをしっかり投げられないと勝負できない。村上ならまっスラ。逆にナチュラルにシュート回転する人もいれば、落ちる人、浮き上がるようにホップする人もいます。自分に合ったまっすぐをどれだけ突き詰めて投げられるかが大事。人にクセがあるように、まっすぐにも絶対にクセがあります。その特徴をどれだけ理解できるかはその人次第だけど、追求していくのはすごく大事かなと思っています。
村上 自分ではストレートを投げて、軌道もまっすぐいってるつもりなんです。でも、勝手に曲がってしまいます。それはもう仕方ないですし、割り切って強く、伸びていくことをイメージしながら投げています。ボールが垂れたり、弱くならないようにも意識していますね。正直、純粋なまっすぐを投げたい気持ちはありましたよ。右打者のアウトコースに投げた球がまっスラするせいでボール1個分外れてストライクにならなかったりして、結構、嫌やったんです。普通のストレートならストライクやったのに……って。でも、プロ入りしてキャンプの時にブルペンの打席に入った近本(光司)さんが、「このまっスラ、嫌だよ」と言ってくれたんです。そこでやっと吹っ切れました。良い打者に打ちづらいと言ってもらって、これは武器になるな、もう直さなくていいやって。そこからまっスラを磨いていこう、伸ばすためにどうしよう、と考え始めました。才木は自分とは逆で、綺麗なまっすぐを投げるよな。
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