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《インタビュー》「チームのことを見ながら頑張りたい」ベイスターズ・東克樹が語る“本物のエース”の条件とは?「これまでは正直ヤスさんに甘えて…」
エースに逆境はいきなり訪れた。
3月1日。今年初の対外試合となるオープン戦。先発の東克樹は開幕戦で当たる中日を相手に1イニングを投げて2失点。続く7日の阪神戦も3回途中4安打2四球4失点。昨年オフから改良に取り組んできた投球フォームがしっくりきていないようだった。
「このオフは短い時間の中にも、ぼんやりとすることなく課題を持って、やるべき明確なビジョンがありました。去年、一昨年と結果を残せたとしても、力が同じだったら今年結果を残せるとは限らない。2年間ローテで回っていると、どうしたって同じバッターとの対戦が増えてきますし、ボールに対しても慣れてくる。現状維持は退化と同じです。そのことを胸に、この先、自分の中でどう変化していくか。それを見越した上で改良することに踏み切りました」
試行錯誤の末に作り上げられた、精密機械のようなバランスを持つフォームである。東が結果を出した2023年。勝つための武器を手に入れるため、リリースポイントを下げた。その結果、コマンド高く、キレ味鋭く、ゲームメイク能力が群を抜く、リーグを代表する勝てる投手になったが、スピードは140km台中盤。さらに昨年は平均球速が1.5kmほど落ちている。相手打者が東のボールに慣れ、研究してくる中で、ストレートの威力が上がれば押し込める。このオフに数値やデータを細かく見ながら、アームアングルやリリースポイント、着地足の位置などを改良していった。
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