最も重要なのは、事前の策以上に事後対応――。その力が16年ぶりの歓喜につながった。苛烈なJ1昇格プレーオフを勝ち抜いた東京ヴェルディである。
清水エスパルスとの決勝は、優れた事後対応力の見本だった。63分のことだ。自陣ボックス内でハンドの反則を犯し、PKを与える痛恨事。これをまんまと決められ、崖っぷちに追い込まれてしまう。
だが、東京Vの本領が発揮されるのはここからだ。焦らず、ひるまず反撃を試み、後半のアディショナルタイムにPKで同点ゴールを奪う。プレーオフでは引き分けの場合、年間順位で上位のクラブが勝者となる。これで東京V(3位)と清水(4位)の立場が一転し、昇格への切符をつかみ取ることになった。
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photograph by J.LEAGUE