笑みが絶えない表情に充実感が漂っていた。メジャー1年目を迎えるアスレチックス藤浪晋太郎は、初めて経験する異国文化への戸惑いを覚えながらも、ポジティブ思考を忘れていなかった。日本の公式球よりも滑るメジャー球への対応に関しても、「少し滑る感じ。でも困るなというレベルではなく、修正できる範囲」と、無用な気負いはない。
1月の入団会見の際、美しい発音の英語であいさつした藤浪は、早速「Fuji」のニックネームで呼ばれ、チームに溶け込むのも早かった。スコット・エマーソン投手コーチからは「何でも聞いてくれ」と声を掛けられるなど、首脳陣とのコミュニケーションも良好で、まずは順調なスタートを切った。
すでに先発ローテの一角として期待されており、藤浪自身の問題意識も高い。特に、今季から導入される「ピッチクロック」への対策は、現地入り直後に着手した。ブルペンでの投球時からテンポ良く投げる習慣を付けるなど、日本のキャンプとは異なるペースで調整を続けている。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by KYODO