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王者のプライドに翳りなし。勝てないメルセデスの存在感。

斬新なデザインのW13に試行錯誤しながらも、イタリアGPまでの16戦で表彰台はハミルトン6回、ラッセル7回

 7度のワールドチャンピオンに輝き、昨シーズンも最終戦までタイトルを争ったルイス・ハミルトンが、F1デビュー以来初めて、無勝のシーズンを過ごしている。

 グランドエフェクトカーが復活した今年、メルセデスが登場させたマシンはサイドポッドのエアインテークを極端に小さく絞った斬新なもので“ゼロポッド”と呼ばれ話題を呼んだ。しかしテストが始まってみると、W13は他のどのマシンよりも深刻なポーポシング現象を抱えていることが判明した。マシンのフロアと地面の間を高速で流れる空気によってダウンフォースを生み出すグランドエフェクトカーでは、路面に吸い付きすぎると空気の流れが止まって一気にダウンフォースを失う→車高が上がる→ダウンフォースが発生する……という上下動を繰り返し、底面が激しく路面を打つ現象が発生する。単純に車高を上げれば解決する問題だが、それでは速く走れない。

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photograph by Getty Images

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