「他にメインの記事があって、僕はスパイス的な扱いなわけですよね?(笑)」
取材の冒頭、青木真也は自ら語り始めた。申し訳ないがその通り。しかし青木というスパイスはかなり刺激が強い。試合前後のコメントやSNS、頻繁に更新されるnoteの有料記事に遠慮や忖度はゼロ。だから話題になり波紋を呼び、反発もされる。
「僕の経験と物差しを基準に言ってるだけ。それでここまで生きてるんで。(主戦場だった)DREAMを離れた時にある人から『道を歩けないようにしてやる』と言われたけど、堂々と歩けてるでしょ」
早稲田大学柔道部出身。在学中に修斗の世界王者となり、卒業後は静岡県警へ。短期間で退職するとPRIDE出場でメジャーな存在となった。武器は独創的なグラウンドテクニックだ。後継団体DREAMではエース格。2010年に米メジャー団体『ストライクフォース』のライト級タイトルに挑戦するなど世界のトップに迫った。'12年からはアジア最大級のイベントONEチャンピオンシップと契約し、アジアのMMAを開拓。一方でアントニオ猪木率いるIGFに参戦しプロレスラーとも交わった。近年はDDTでエンタメ系プロレスも。最前線、かつ独自で異端の生き方だ。
その生き方、考え方は、那須川天心vs.武尊をメインとする『THE MATCH 2022』を語る際にも顕著に出る。
「那須川と武尊のギャラがいくらだったとか、そういうのは全然気にならないし羨ましくもないんですよね。僕もメインだけ会場で見させてもらったんです。リングサイドで、お金持ってそうな人がたくさんいる中で僕だけリュック背負って(笑)」
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