#1026

記事を
ブックマークする

ちょうどよい熱の伝え方。~松山英樹のマスターズ制覇に聞いた「無音に近い嗚咽」~

2021/05/10
日本を沸かせた松山英樹の偉業。ナンバーも特別増刊号を緊急出版した

 フォルティッシモからピアニッシモへ。スポーツライター出身の作家、ポール・ギャリコがゴルフをそう書いている。著書の『ゴールデン・ピープル』(王国社)に見つけた。

 音楽にたとえて「非常に強く」から「非常に弱く」へ。実に的確な表現である。しかも、しゃれている。遠くへ球を飛ばすことで各ホールは始まり、ちっぽけな穴にコトリと消えて終わる。

 2021年4月、現地時間の11日、米国ジョージア州オーガスタ発の快挙、耳を澄ませたピアニッシモの先に嗚咽の重奏があった。

 松山英樹、マスターズ制覇。なるほど人間とは大事を成した直後にはこんな表情になるのか。簡単な形容を許さぬ風情をTBS系列の放送に眺める。

特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by KYODO

0

0

0

前記事 次記事