細く整えた眉と、向こうっ気の強い18歳の眼差し。若き才能の眩しさを、かつての指揮官は懐かしむ。世界一の右腕に成長したユーの横顔にいま、思うこと。
2020年10月、シカゴ・カブス対マイアミ・マーリンズのワイルドカードシリーズ第2戦。私はマーリンズの三塁コーチボックスからユーを見ながら、13年前の秋のことを思い出していました。
日本ハムの監督だった2007年。中日との日本シリーズで、1勝3敗と王手をかけられて迎えた第5戦の先発マウンドに、私は21歳のエース、ダルビッシュ有を送り出しました。結果は7回1失点11奪三振の快投。なのに、中日先発の山井(大介)とクローザーの岩瀬(仁紀)の継投による完全試合の前に、私たちは“奇跡的な黒星”を喫したのです。
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photograph by KYODO