またしても、チャンピオンリングには手が届かなかった。盟主ヤンキースが、ア・リーグ地区シリーズ第5戦でレイズに競り負け、ポストシーズンから姿を消した。27回目の世界一に輝いた2009年以来、ワールドシリーズから遠ざかること11年。デレク・ジーターが率いた黄金時代からの世代交代は順調に進んだものの、頂点を取るだけの総合力は備わっていなかった。
コロナ禍のため、約4カ月遅れで開幕した今季、序盤は首位を快走した。ところが、8月中旬にレイズ相手の3連敗を含む7連敗。2位に陥落し、9月上旬には5連敗を喫した。最終的にレイズとの直接対決で2勝8敗と大きく負け越し、7ゲーム差で地区優勝をさらわれた。田中将大が「やり返したい」と雪辱を期していたポストシーズンでも惜敗。故障者が続出したとはいえ、相変わらず本塁打に依存(94本=リーグ2位)する単調な攻撃と、メジャーワーストとなる48失策の粗い守備で、頂上まで勝ち抜くのは困難だった。
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