我が国のボクシング界では、重量級は昔もいまも人材難である。いまミドル級で村田諒太が世界チャンピオンとして活躍しているのは歴史的な例外と言うべきで、さらに体重の重いヘビー級となるとお手上げだ。
プロではK-1王者から転向した藤本京太郎が実に56年ぶりの日本ヘビー級王者となったものの、その後適当な挑戦者が現れず、ベルトはコミッション預かりとなってしまった。12月に復活させ、新王者が決まるが、その後も継続して挑戦者が現れるか懸念されている。
少し明るい兆しがあるとすれば、去る10月に札幌市で開催されたアマチュアの全日本社会人選手権大会のヘビー級決勝がヒントになるかもしれない。体重91kg以下のこの階級は、昔から出場選手が皆無だったりエントリーが1人のみで試合なしの認定王者誕生が当たり前。複数選手がエントリーして試合が成立すること自体が十数年ぶりだったのだ。
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photograph by BOXING BEAT