いつの時代も、新鋭ボクサーがめきめき頭角を現すのを目の当たりにするのは楽しいものである。いまなら中谷潤人(21歳)がいい。10月5日の後楽園ホールで元IBF世界L・フライ級チャンピオンのミラン・メリンドに6回TKO勝ちし、デビュー以来の連勝記録を「20」に伸ばしたばかりだ。
メリンドは八重樫東を初回で倒して世界王座に就いたが、ここ最近は田口良一、拳四朗と連敗。元世界王者を踏み台にしてさらに上に飛躍させようというジムの意図は読めた。結果は予想通りだったが、意外だったのはその手際のよさ。比国のベテラン相手にほぼ何もさせず、打たせずに打ちまくってレフェリーストップに持ち込んだのである。タフな相手からダウンを奪うことはできなかったが、これほどの圧勝は予想できなかった。
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photograph by BOXING BEAT