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かなた、22年半にわたる土俵人生をまっとうした40歳のベテラン力士、安美錦。先の7月名古屋場所を最後に引退を決意し、「安治川親方」として新しい相撲人生の第一歩を踏み出している。
こなた、安美錦の大ファンだったという「ザ・クロマニヨンズ」の甲本ヒロト。現在は13枚目となるアルバム『PUNCH』(10月9日発売/アリオラジャパン)のリリースと10月下旬から始まる全国ツアーの準備で多忙を極める。
かつて『Number PLUS 疾風!大相撲』(2017年4月号)にて初顔合わせをしたふたりだったが、引退後に再会。それは互いの熱い思いを語り尽くした“大一番”となった。
こなた、安美錦の大ファンだったという「ザ・クロマニヨンズ」の甲本ヒロト。現在は13枚目となるアルバム『PUNCH』(10月9日発売/アリオラジャパン)のリリースと10月下旬から始まる全国ツアーの準備で多忙を極める。
かつて『Number PLUS 疾風!大相撲』(2017年4月号)にて初顔合わせをしたふたりだったが、引退後に再会。それは互いの熱い思いを語り尽くした“大一番”となった。
――前回、「安美錦関の引退はファンとして納得。理想的だ」とおっしゃっていた甲本さん。アーティストの引退は、どういう形が理想なのでしょう。
甲本「僕は考えたことがない。実際、80歳、90歳になっても現役でいらっしゃる方はいっぱいいますから。年齢ではないと思いますし、役者さんや小説家さん、絵描きさん、いろんな表現者が、その時の自分の体を使って“何かを”やります。それができるのも、『相手がいないから』なんですよ。
二十代の、全力でぶつかってくる子がいたら90歳の自分はたぶん勝てないと思う。それが、相手のいるスポーツとは違うと思う。バンドの解散はあると思います。でも、引退はないと思っています」
――その点、スポーツ選手は成績としての数字や白黒がはっきりしていて、ケガや故障もあり、引退を選択せざるを得ない職業ですね。
安治川「もちろんそれもあるし、僕も幕内に戻ったあたりから『どういう形で辞めるのがいいのかな』と考えることもありましたけど、土俵に上がるとすごい声援があがるんです。『声援があるうちはやろうかな』と。
少しでも期待されてるというか、『頑張れ』って言ってもらえるうちは、土俵に立ち続けようかなって思えたんです」
甲本「あの大ケガの後でちゃんと幕内まで帰ってくるんだもん」
安治川「3年前にアキレス腱を切ったんですよね。自分でもよく帰って来られたと思うんです」
甲本「人ごとながら、『だろ? ほぉら、やっぱり安美錦やっただろ?』って思いましたもの(笑)」
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photograph by Tadashi Shirasawa