#976
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<Dear Ichiro> 大谷翔平「僕が追いかけなかったら」

2019/04/23
イチローが選手登録を外れた翌日の'18年5月4日、大谷が挨拶に行くとイチローは逃げた。
「世界一の選手にならないといけない」
引退会見で“後継者指名”を受けた24歳。
世代を超えた夢の対決は寸前で叶わなかったが、二人の先駆者は確かな邂逅を果たしていた。

 逃げるほうも逃げるほうだが、まさか、すかさず追いかけるとは――。

 2018年5月4日。

 この日、シアトルではエンゼルスとマリナーズとの、シーズン初めての試合が行われることになっていた。メジャー18年目のシーズンをマリナーズで迎えていた44歳のイチローと、メジャー1年目、23歳の大谷翔平は、互いに初対決を楽しみにしていた。しかしその直前、イチローがメジャー25人枠を外れ、会長付き特別補佐としてチームに同行することになったため、残念ながら二人の野球人生、初の対決は叶わぬ夢となってしまった。

 しかし、その試合前のことだった。

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photograph by AFLO

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