日本でプレーしていた頃のイチローはシーズン初戦にどんな勝負を見せたのか。
3月20日の東京ドーム開幕戦を前に、彼と鎬を削ったエースたちが証言する。
3月20日の東京ドーム開幕戦を前に、彼と鎬を削ったエースたちが証言する。
1994~2000年に7年連続で首位打者となったオリックス時代、イチローは開幕戦に登板した日本の投手とどのような対決を見せていたのか。当時からのファンなら、本拠地・神戸で行われた'96年の開幕戦で、イチローが日本ハム・岩本勉に敬遠されたシーンを覚えているかもしれない。
岩本はもともと、開幕カードの2戦目に先発する予定だった。前日の開幕戦が雨で中止となり、エースの西崎幸広がスライドしなかったため、岩本本人曰く「記録上の開幕投手へ繰り上がった」のである。
1-0とオリックスがリードしていた8回2死二塁、3打数無安打だったイチローの打席で捕手・田口昌徳が立ち上がると、スタンドの観客は激しいブーイングを浴びせた。オリックスは阪神・淡路大震災が起こった'95年に優勝、イチローはチームとともに復興の象徴となった。その翌年、本拠地での開幕戦で歩かされたら、地元のファンが怒るのも無理はない。岩本が振り返る。
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photograph by NIKKAN SPORTS