#957
巻頭特集

記事を
ブックマークする

<ロシア大会総括>ピエール・リトバルスキー「90分続く総力戦の時代」

2018/08/01
 王者は何故無残に敗れたか。日本の見せた可能性とは。
 チームにも選手にも求められる基準が極限まで高まった「総力戦」の様相が露わになったのが今大会だった。
 母国と日本を愛する名手が、最新トレンドを読み解く。

――今大会は波乱が相次ぎました。ドイツ代表のグループリーグ敗退などは象徴的だといえます。予想外の不振の原因はどこにあったのでしょうか?

「まずゲームのテンポ自体が遅いだけでなく、守備から攻撃への切り替えも切れ味を欠いていた。サッカーそのものも驚くべき要素や、ひらめきにあふれるプレーはなかったと思う。チーム内の雰囲気に関して述べれば、ハングリーではない選手も何人かいた印象を受ける。結果、チームには軸となるものが全くなかった」

――4年前のドイツは、最も先進的な攻撃的サッカーをするチームの一つでした。しかし戦術的には、同じレベルを維持できていない。退化したような印象さえ受けます。

特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Takuya Sugiyama/JMPA

0

0

0

前記事 次記事