タイトルの「伴走者」とは、視覚障害のある選手の目の代わりとなって一緒にコースを走るガイドのこと。選手の安全を守るために周囲の状況を伝えるだけでなく、ペース配分やタイム管理といった、レースの勝敗を左右する重要な役割をも担っている。猛スピードで駆け抜ける各国の代表クラスともなれば、伴走者自身が最高レベルの技術と能力を併せ持っていないと、その役目は務まらない。
つまり、根っこにあるのは「奉仕」の精神といった、なまぬるくお行儀のいい代物ではけっしてない。アスリートの世界に求められるのは、いつだってガチガチの「本気」でしかありえないからだ。
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photograph by Sports Graphic Number