暑い名古屋をさらにヒートアップさせるかのように、熱戦が繰り広げられている大相撲。一番の注目は新大関として土俵に上がる高安の存在と、ケガの後遺症が心配される横綱稀勢の里の動向だろう。
そんななか、この名古屋場所前に21歳になった阿武咲(おうのしょう)と、場所後に21歳となる貴景勝の新鋭ふたりも熱い視線を浴びている。「若々しい気持ちのいい相撲を取る。こんな若手が出てきて活躍するのは、将来の相撲界にとっても喜ばしいこと」と角界内の誰もが口を揃える。
かたや、先の5月場所では新入幕で10勝し、敢闘賞を受賞した阿武咲。相撲どころの青森県出身で、中学・高校相撲で活躍後、2013年1月に初土俵を踏む。2年で十両に昇進するが、その後の2年間は十両で足踏みをした。昨年の5月場所では一度幕下に陥落するも、「このとき初めて稀勢の里関が出稽古に来て、稽古をつけてくれたんです」と感謝の言葉を口にする。以来、巡業先や出稽古で稀勢の里や髙安に目をかけられ、転がされながら着実に力をつけてきた。176cm155kgの短躯で、はじけるような突き押し相撲が身上だ。
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photograph by KYODO