「ひょっとしたら……」
観戦者の疑いが確信に変わっていくのに、時間はかからなかった。
2月18日に実現した史上最年少プロ棋士・藤井聡太4段(14)と棋界トップに君臨する羽生善治三冠(46)の新旧天才対決は、先手番の藤井4段が111手で勝利を飾った。
「終盤、間違えてはいけないところで藤井さんが正確に指された。完勝譜だったのではないか」
解説の阿久津主税8段が語るように、序盤からリードした藤井4段がミスなく勝ち切った。昨年10月に14歳2カ月でプロ入りし、加藤一二三9段の持つ史上最年少記録14歳7カ月を62年ぶりに塗り替えた新星にとって、わずか4カ月半で達成した圧巻の勝利だった。
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photograph by KYODO