7月10日に初日を迎える名古屋場所最大の見どころといえば、「初優勝ならば横綱昇進」とされる、稀勢の里の行方だろう。
過日行われた某スポーツ新聞の「大相撲総選挙」なる力士人気投票で、ダントツの第1位。5連覇を果たし、その人気は横綱やイケメン力士の遠藤をも凌ぎ、土俵上の「不動のセンター」なのである。
場所前は熱烈な歓迎のなか、香川県観音寺市で初めての合宿を敢行。横綱昇進への期待を一身に受け止めてもいた。
最近の稀勢の里は、ここ2場所連続で13勝2敗の成績を挙げ、それまで不安要素のひとつだった“前半戦でのとりこぼし”も鳴りを潜めている。だが、「横綱にもっとも近い男」とされつつも、「ここ一番、大事な場所に弱い」一面が指摘され続けてきた。かつて故北の湖理事長が、「稀勢の里(の相撲)は、フタを開けてみないとわからない」と評したものだったが、自身も自覚しているように、「期待を裏切り続けてきた」のが稀勢の里なのだ。
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photograph by KYODO