一昨年の日本シリーズ。試合前の甲子園球場で、驚愕の音を聞いた。
ブンッ、ブンッ。
当時、ホークスの1番に入っていた柳田悠岐が、ネクストバッターズサークルでバットを振り始めたのである。
バットを振れる1番――相手にとって、これほどイヤな存在はない。しっかり振れて、遠くへ飛ばせて、バットコントロールも巧みで、積極性もある。そんな、かつての“1番・柳田”を彷彿させるバッターが今年、バファローズに現れた。
青山学院大からドラフト1位で入団したルーキー、吉田正尚である。これまでに経験したことのない1番を任されながら、吉田は開幕から6試合連続でヒットを放った。原辰徳、佐藤友亮が持つドラフト制以降の新人記録に並んだのだ。吉田は1番という打順についてこう言った。
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photograph by Kiichi Matsumoto